退去時に原状回復工事を求められても、具体的にどのように進めればよいかわからことが多いものです。ここでは、業者の依頼から見積もりの確認、実際の施工までの間でここだけは押さえておきたいというポイントをご紹介します。
原状回復工事業者の選び方
原状回復工事をするとなると、まずは一にも二にも業者に頼む必要がありますが、どこに依頼すればよいか一番迷う部分だと思います。
オフィス店舗の原状回復工事は、一般的には解体工事やスケルトン工事などの業者や、一般工務店、内装業者なども対応しています。最終的に業者選定をするポイントとして、次のような部分に注目してみましょう。
■迅速な対応ができる
オフィスや店舗の工事は退去日までに原状回復工事を完了させないといけないことも多いので、迅速な対応ができることは大切ですね。工事はもちろんのこと、打ち合わせの対応なども素早くスムーズに対応してくれる施工業者が良いでしょう。
とはいえ、業者側の対応にも限界はありますので退去が決まったらなるべく早目に相談するようにしましょう。
■経験が豊富である
原状回復工事の経験が多い施工業者であることは、いろいろな面で安心感があります。例えば、どの範囲まで手を掛ければ良いかの判断が的確であったり、施工に入る前から工事中に考えられる不具合や細かい気づきなども期待できます。結果的には無駄な費用が掛からないということにもつながるでしょう。
■仕事が丁寧である
原状回復工事を手掛けるような建設業者には、工事を雑におこなったりマナーが悪いなどびっくりしてしまうような仕事をする業者が混在します。こういった業者は事前のやりとりや現地調査などで何となく分かることが多いので、丁寧な施工をすることや近隣に対してのマナーを守る、道具やゴミの片づけをきちんとするなど工事中でも工事の後でも、気持ちの良い対応と施工が期待できそうな業者を選ぶようにしましょう。
工事の見積もりと施工内容に注意する
工事に着手する前には、見積もりを提示してもらうことになりますが、建設工事の見積もり内容は専門用語も含まれていることが多く、また相場が適正であるかどうかの判断も難しく感じてしまうこともあると思います。ただ、原状回復工事でもっとも注意したいことは追加工事が発生することです。
これを防ぐためには、見積もりの内容と、工事の内容についてどこまで見積もりの中に含まれているのかしっかりと確認することが必要です。
そのためには、手間はかかりますがひとつひとつの見積もりの項目について確認し、また、原状回復工事にかかる費用のすべてが含まれているかどうかを最後に念を押して確認することが重要です。もちろん、壁を解体したときに想定外の問題があった、というようなイレギュラーな場合は別として、「ゴミ処分費は別」「クリーニングは別」というケースもあります。工事がスタートしてしまうと後戻りできなくなりますので、事前に十分に確認するようにしましょう。